唯一の刑事事件の体験談は放火未遂

火の気の全くない自宅裏の塀に焦げたあと

放火

ある日、自宅の裏にある物置の横の塀が、何か不自然に茶色く変色しているのを発見したことがありました。そこは人気のない裏路地に面しており、普段から人目に付かない死角になっているような場所でした。「一体なんだろう」と思って近づいてよく見てみると、何とその茶色は塀の木の板が火に炙られて焦げている色でした。そこは火の気など全くない場所でしたので、誰かがライターなどでわざと火を近づけない限り、焦げて茶色になるはずがありません。

警察の事情聴取と捜査開始

それで家族と相談した結果、警察に連絡することにしました。110番通報して事情を説明すると、早速、パトカーに乗った警察官が数名駆けつけてくれました。そして現場を実際に見てもらったり、家族皆が色々と事情聴取などをされましたが、結果的に放火未遂事件として警察に本格的に捜査してもらうことになったのでした。
その後、警察署から鑑識の人たちがやってきて、現場検証が始まりました。たとえば焦げて茶色くなった塀の写真を様々な角度から撮影したり、何か特殊な器具で指紋を採取したり、または現場の周辺の路地一帯をくまなく調べたりしていました。それはまるで、映画やテレビドラマで見かける犯罪捜査の様子そのものに見えました。
とにかく、こうして我が家の放火未遂事件は正式に刑事事件となって、警察の捜査が開始され始めたのでした。こんな具合に我が家が事件に巻き込まれてしまうとは、全く夢にも考えたことはありませんでした。そのため家族全員、精神的に動揺も感じました。それに「一体いつ誰が何のために火を付けたのか」と不気味に感じて、怖いような思いもしました。
この体験談を書いている今思い出しても、その時の怖かった思いがよみがえってきます。

近所の子供の火遊びか

捜査が開始して数日経過しましたが、犯人は特定できませんでした。しかし一週間くらいしてから警察官が報告に来てくれました。それによると犯人の特定はできないけれど、「近所の子供の火遊びの疑いがある」とのことでした。確かに、そう言われてみると思い当たることが無いわけでもありません。なぜなら人気のない裏路地も、子供なら、時々、その辺を走り回ったり遊んでいることもあります。
しかし、だからといって警察のほうでもあからさまに近所の子供を疑うわけにはいきません。そこで、とりあえずは塀に火の用心の看板を付けて様子を見ることにしました。幸い、その後は二度と塀などが焦げることはありませんでした。いずれにしても、もう二度とあんな体験はしたくはありません。